季語「送り盆(おくりぼん)」の解説と季語を使った俳句の例

秋の季節の季語の一つである「送り盆(おくりぼん)」です。

送り盆

季語の解説:

「送り盆」は、8月15日頃、祖先の霊があの世に帰る日を指します。日本の伝統行事であるお盆は、祖先の霊が家に戻るとされる行事で、その終わりには送り火や灯籠流しなどを行い、霊を再び送り出します。送り盆の行事には、家族が祖先を偲び、別れを惜しむ気持ちが込められています。俳句では、夏の終わりと共に、送り盆の切なさや秋の静けさが詠まれることが多いです。

俳句の例:

季語「送り盆(おくりぼん)」を使った俳句の例です。

送り盆 川面に揺れる 灯りかな

解説:送り盆の夜、川面に浮かぶ灯りが揺れている様子を描いています。灯籠流しの光が水面に映り、秋の夜に祖先を見送る静かな情景が詠まれています。川面に揺れる灯りに、家族の想いと送り火の厳かさが込められています。

送り盆 祖母の祈りも 胸に残り

解説:送り盆のときに祖母が祈る姿が心に深く刻まれている様子を詠んでいます。送り盆の静かな夜に、家族の思い出や祖母の祈りの姿が心に残る情景が表現されています。祖先を偲ぶ家族の気持ちが伝わってきます。

送り盆 静かに消える 火の明かり

解説:送り盆の夜、火の明かりが静かに消えていく情景を描いています。送り火が消えることで、祖先を見送る切なさと秋の夜の静けさが強調され、物悲しい雰囲気が感じられます。送り盆の終わりに訪れる静寂が美しく表現されています。

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著者 / Tommy Ikura

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