季語「とんぶり」の解説と季語を使った俳句の例

秋の季節の季語の一つである「とんぶり」です。

とんぶり

季語の解説:

「とんぶり」は、ホウキギ(箒木)という植物の実で、畑のキャビアとも呼ばれる食材です。特に秋になると、粒状の実が黒っぽく熟し、食用として重宝されます。粘り気のある食感と風味が特徴で、サラダや酢の物などに使われることが多いです。「とんぶり」を用いた俳句では、秋の収穫や自然の実りを楽しむ様子が表現され、秋の味覚や豊かな季節感が詠まれることが多いです。

俳句の例:

季語「とんぶり」を使った俳句の例です。

とんぶりの 粒転がって 子ら笑う

解説:とんぶりの小さな粒が転がる様子を見て、子どもたちが笑っている情景を詠んでいます。小さく丸いとんぶりの実が、指先や器の中で転がる様子がユーモラスで、純粋な子どもたちの反応が微笑ましく描かれています。秋の収穫と、自然の中で生きる楽しさや温かみが伝わります。

小鉢には とんぶり盛られ 酒の供

解説:小鉢に盛られたとんぶりが、酒の供として出される様子を詠んでいます。酒と一緒にとんぶりを楽しむ情景が、秋の夜の落ち着いたひとときを感じさせます。とんぶりの実が季節の味として、酒席を彩る様子が伝わります。

とんぶりを 箸でひと粒 秋の味

解説:箸で一粒のとんぶりをつまみ、口に運ぶことで秋を味わう情景です。小さな粒に秋の味覚が詰まっている様子が詠まれ、秋の味わいをじっくり楽しむ心が伝わります。

プロフィール画像

著者 / Tommy Ikura

毎日の暮らしの中で役立つ情報や、趣味に関するコンテンツを分かりやすく解説するサイトを製作しています。