季語「朝顔（あさがお）」の解説と季語を使った俳句の例

秋の季節の季語の一つである「朝顔（あさがお）」です。

朝顔

「朝顔」は、夏から秋にかけて咲く、朝に花を開き、昼にはしぼむ花です。日本では古くから栽培され、江戸時代には観賞用として大変人気がありました。朝の光を浴びて花を咲かせる姿は、清涼感があり、早朝の美しさを感じさせます。俳句では、「朝顔」を通して朝の爽やかさや、一日の始まりと共に消えゆくはかなさが表現されます。秋の静けさや、過ぎゆく季節の儚さを感じさせる題材として用いられます。

季語「朝顔（あさがお）」を使った俳句の例です。

朝顔の 淡き花咲く 朝涼し

解説：朝顔の淡い花が朝の涼しさの中で咲いている様子を詠んでいます。朝顔の薄い色合いと、ひんやりとした朝の空気が感じられ、秋の清々しい朝の風景が伝わります。

朝顔に つたう露玉 揺れながら

解説：朝顔の蔓を伝って、露の玉が揺れている様子を描いています。朝の静けさと共に、朝顔に残る露の繊細な美しさが表現され、秋の朝の澄んだ空気が感じられます。

朝顔や 朝日を浴びて 微笑みぬ

解説：朝顔が朝日を浴びて、まるで微笑んでいるかのように咲いている様子を詠んでいます。朝顔の優しい姿と、秋の朝の光が穏やかに描かれており、和やかな情景が伝わります。