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季語「団栗(どんぐり)」の解説と季語を使った俳句の例
秋の季節の季語の一つである「団栗(どんぐり)」です。
団栗
団栗(どんぐり)は、秋に熟して地面に落ちるナラやカシの木の実で、子供たちが拾って遊んだり、動物たちが食糧として集める光景も秋ならではです。堅い殻に包まれた実は、自然界においても秋の豊穣を象徴し、落ちた団栗が秋の森や山道に広がる様子は、季節の深まりを感じさせます。俳句では、団栗のころころ転がる様子や、子供や小動物との関わり、秋の風景を表現するのに用いられ、親しみやすく素朴な情景を詠む際に用いられます。
季語「団栗(どんぐり)」を使った俳句の例です。
木のうろに どんぐり貯金 冬支度
解説:木の幹のうろ(洞)にどんぐりを蓄えて、冬に備えている様子を詠んでいます。これはリスや小動物が冬に備えて食料を蓄える行動を思わせ、自然界の営みと、秋から冬への移り変わりを感じさせます。「どんぐり貯金」という表現がユーモラスで、ほのぼのとした情景が目に浮かびます。
どんぐりも 今日はオシャレに 帽子乗せ
解説:どんぐりが帽子(殻斗)をかぶって「オシャレ」している様子を表現しています。どんぐりの帽子の部分に注目して、人間のようにおしゃれを楽しんでいるかのように見立てたユーモラスな句です。自然の小さな存在に愛嬌を見出し、親しみを感じさせます。
幼き手 どんぐり集め おすそわけ
解説:幼い子供が、どんぐりを一生懸命に集めて、それを誰かに「おすそわけ」している様子を描いています。子供の純粋で優しい心が伝わり、どんぐりを大切に扱っている姿がほのぼのとした情景として目に浮かびます。また、「おすそわけ」という言葉が、秋の実りを分かち合う温かさを感じさせます。
著者 / Tommy Ikura
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