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季語「芒(すすき)」の解説と季語を使った俳句の例
秋の季節の季語の一つである「芒(すすき)」です。
芒
芒(すすき)は、秋を代表する植物で、その細長い茎と白い穂が特徴的です。秋風に揺れるすすきの穂は、草原や川辺に秋の風情をもたらし、夕暮れ時の逆光で輝く姿は美しく、どこか寂しげな雰囲気も漂わせます。また、すすきは「秋草」の一つとして古くから親しまれており、特にお月見の飾りにも使われます。俳句では、すすきの穂の揺れや光の反射、またその寂しげな風景が秋の情緒を表現するために用いられます。
季語「芒(すすき)」を使った俳句の例です。
名月に 今年もすすきを 摘みに行く
解説:名月(中秋の名月)にすすきを取りに行く秋の風習を詠んでいます。毎年恒例のすすきを用意する習慣があり、秋の風情と名月を愛でる日本の伝統が感じられます。月見の準備にすすきを取りに行く様子から、穏やかな秋の情景と心の落ち着きを感じさせます。
猫ねらう 揺れては誘う 枯れ芒
解説:猫が枯れすすきを狙っている様子が描かれています。枯れすすきが風で揺れ、猫の注意を引いている情景が目に浮かびます。秋の静かな自然の中で、猫の動きと枯れすすきが交わるユーモラスな瞬間を捉えています。
芒野で 虫の音遠く 聞こえくる
解説:芒が一面に広がる野原で、遠くから虫の音が聞こえてくる静かな情景を詠んでいます。秋の夜の広がりと静けさが感じられ、芒野と虫の音の組み合わせが秋の寂しさや深まりを表現しています。
著者 / Tommy Ikura
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