季語「おたまじゃくし」の解説と季語を使った俳句の例

春の季節の季語の一つである「おたまじゃくし」です。

おたまじゃくし

「おたまじゃくし」は、カエルの幼生であり、春に生まれて成長する過程を楽しむ題材です。その黒い小さな体が水面近くを群れをなして泳ぐ姿は、春の静かな水辺に活気を与えます。おたまじゃくしは、成長を続けている様子や、生命の循環、自然界の小さな営みを象徴し、俳句ではその可愛らしさや生命の力強さを描くことが多いです。

季語「おたまじゃくし」を使った俳句の例です。

生まれたる おたまじゃくしが 勢ぞろい

解説：生まれたばかりのおたまじゃくしが、たくさん集まって泳いでいる様子が描かれています。新しい生命が誕生し、勢いよく集まる姿が、春の季節の活気を感じさせます。

小さき手 すくえば跳ねる おたまじゃくし

解説：小さな子どもの手でおたまじゃくしをすくい上げた瞬間、そのおたまじゃくしが跳ねる様子を詠んでいます。子供と自然との触れ合いが、微笑ましくも生き生きとした春の景色を表現しています。

川の中 おたまじゃくしが 列をなし

解説：川の中でおたまじゃくしが一列に並んで泳いでいる様子を描いています。自然の秩序と、春の生命の活気が感じられる、穏やかで美しい情景です。