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季語「狐(きつね)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「狐(きつね)」です。
狐
「狐」は、冬の季語として使われ、特に雪の中や冬の枯れた野山で見かけられることが多く、静かな冬の風景に神秘的な雰囲気を添えます。日本では古くから狐は霊的な存在として扱われ、神社の使いとされる一方で、人を化かす不思議な力を持つ存在ともされています。冬の寒さの中で見る狐は、ひっそりとした冬景色に温もりや生命感、また幻想的な雰囲気をもたらします。俳句では「狐」を通じて、冬の冷たさや孤独感、そして自然の中に息づく神秘性を表現することが多いです。
季語「狐(きつね)」を使った俳句の例です。[2]
森深く 静かに消える 狐かな
解説:森の奥深くで狐が静かに姿を消していく情景を描いています。「森深く」という言葉が、場所の静謐さや神秘性を際立たせています。そして、「静かに消える」という表現が、狐の動きの優雅さや自然の一部である存在感を象徴しています。この句全体からは、自然の中にある生命の儚さや、視界から消えてもなお残る狐の気配を感じ取ることができます。幻想的で余韻を楽しめる一句です。
遠くより 狐の親子 覗きけり
解説:遠くから狐の親子がこちらを覗いている微笑ましい情景を描いています。「遠くより」という表現が、距離感を生み、こちらを伺う親子の慎ましい動きを想像させます。また、「狐の親子」という言葉に温かさがあり、自然の中での親子のつながりや、その愛らしい姿が描き出されています。読者には、静かな森の中で親子の狐と視線を交わすような親密な感覚が伝わる一句です。
著者 / Tommy Ikura
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