- Home ›
- 冬の季語一覧 ›
- 冬[時候]の季語一覧
季語「霜夜(しもよ)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「霜夜(しもよ)」です。
霜夜
「霜夜(しもよ)」は、冬の夜、冷え込んだ空気の中で霜が降りる情景を表す季語です。霜が降りるほどの寒さは、冬の夜特有の厳しさや静けさを感じさせ、月光や星空が霜の白さを一層際立たせる情景を生み出します。「霜夜」は、冷たく澄んだ空気と、霜がもたらす幻想的な美しさを詠む際に用いられるほか、冬の夜の厳しさや温もりを求める人々の姿を描写するためにも用いられます。この季語は、冷たさと輝きを併せ持つ冬の夜の情緒を、繊細に表現する力を持っています。
季語「霜夜(しもよ)」を使った俳句の例です。[1]
子の布団 一枚重ねる 霜夜かな
解説:冬の霜夜の厳しい寒さの中で、子どもを思いやる親の優しさと温かさを描いています。「子の布団」という冒頭が、家庭的な温もりを感じさせ、「一枚重ねる」という行為が、寒さへの配慮と親心を象徴しています。「霜夜かな」という結びは、その夜の冷たさと静寂を詩情豊かに表現し、全体に落ち着きのある余韻を与えています。この俳句は、厳しい冬の夜の中にも、家族の絆や温かさを感じさせる、ほのぼのとした一作です。
季語「霜夜(しもよ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
ほんのりと 茶の花くもる 霜夜哉
作者:正岡子規
もうもうと 霜夜に烟る 煙出し
作者:村上鬼城
薄綿は のばし兼ねたる 霜夜かな
作者:芥川龍之介
著者 / Tommy Ikura
毎日の暮らしの中で役立つ情報や、趣味に関するコンテンツを分かりやすく解説するサイトを製作しています。