季語「毛布(もうふ)」の解説と季語を使った俳句の例

冬の季節の季語の一つである「毛布(もうふ)」です。

毛布

季語の解説:

「毛布」は、冬の寒さをしのぐために使われる寝具の一つで、暖かさを象徴するものです。肌寒い夜に体を包み込む毛布は、家庭の中での安らぎや温もり、または寒さとの対比を描写する際に用いられることが多いです。「毛布」は直接的に冬の寒さを連想させる季語であり、俳句ではその質感や温かさを詠むことで、静けさや心地よさ、時に寂しさを表現します。

季語を使った自作の俳句:

季語「毛布(もうふ)」を使った俳句の例です。[2]

星降る夜 親の毛布に 守られり

解説:冬の夜の温かさと親子の絆を描いています。「星降る夜」という表現は、澄み切った冬の空に広がる星々の美しさを感じさせますが、その反面、冷たい空気感も想起させます。そのような寒い夜に「親の毛布」に包まれることで、物理的な暖かさとともに、親の愛情に守られている安心感が伝わってきます。「守られり」という静かな結びは、親の毛布が与える安全とぬくもりをしみじみと感じさせ、冬の冷たさを背景にした心温まる情景を巧みに表現した俳句です。

冬の朝 毛布に潜む 猫一匹

解説:冬の寒い朝に見られる愛らしい日常の一場面を描写しています。「冬の朝」という寒さの中で、「毛布に潜む猫一匹」という描写が、毛布の中で暖をとる猫の姿を簡潔に表現しています。その猫の動きや気配が、静かな冬の朝の中で暖かさと生命感を感じさせます。全体を通して、冬の厳しさと対比して、毛布の温かさや猫の可愛らしさが印象的で、思わず微笑みたくなるような親しみやすい俳句です。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

季語「毛布(もうふ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

十年の 苦学毛の無き 毛布かな

作者:正岡子規

障子には 毛布つるしぬ 冬ごもり

作者:室生犀星

プロフィール画像

著者 / Tommy Ikura

毎日の暮らしの中で役立つ情報や、趣味に関するコンテンツを分かりやすく解説するサイトを製作しています。