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季語「獅子舞(ししまい)」の解説と季語を使った俳句の例
新年の季節の季語の一つである「獅子舞(ししまい)」です。
獅子舞
「獅子舞(ししまい)」は、新年の祝い事や厄払いとして舞われる伝統芸能です。獅子頭を被った舞手が、勇壮でリズミカルに舞う姿は新年の風物詩として親しまれ、無病息災や五穀豊穣を願う意味が込められています。特に子供の頭を獅子が噛むことで厄を払うという風習もあり、地域ごとに伝わる独自の舞が存在します。俳句では、獅子舞の動きや音、舞に集う人々の賑わい、子供たちの反応などを詠むことで、新年の明るい希望やお祭りの華やかな空気感を表現することができます。静かな新年に躍動する獅子舞は、伝統と活力を感じさせる象徴的な存在です。
季語「獅子舞(ししまい)」を使った俳句の例です。[2]
窓の外 獅子舞の笛 近づけり
解説:新年の獅子舞が窓の外を通り、笛の音が徐々に近づいてくる様子を描いています。音の変化を「近づけり」と表現することで、時間の流れと距離感が自然に伝わり、静かな家の中と外の賑やかな空気との対比が感じられます。窓を隔てた内と外という視点が、内にいる人々の期待感や高揚する気持ちを暗示しており、直接的に獅子舞を見なくてもその存在や賑わいを感じさせる巧みな描写です。
獅子舞や 子の泣き声を 笑顔つつみ
解説:獅子舞に恐れをなして泣いてしまう子供の様子と、それを優しく見守る大人たちの笑顔を描いた作品です。獅子舞の迫力と子供の純粋な反応が対比的に描かれ、そこに生まれる温かい光景が心に浮かびます。「笑顔つつみ」という表現が優しさに満ちており、泣く子供を見守る家族や周囲の人々の温かい愛情が感じられます。新年の賑やかな舞と、子供たちの成長や幸福を願う気持ちが交差する、ほのぼのとした句です。
季語「獅子舞(ししまい)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
獅子舞や あの山越えむ 獅子の耳
作者:久保田万太郎
獅子舞は 入日の富士に 手をかざす
作者:水原秋桜子
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著者 / Tommy Ikura
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