水原秋桜子の俳句

水原秋桜子(みずはら しゅうおうし)が作者の俳句の中で、このサイトの季語の解説ページでご紹介している俳句の一覧を表示しています。

春の俳句:

碧天や 雪煙たつ 弥生富士

季語:弥生(やよい)

蟇ないて 唐招提寺 春いづこ

季語:春(はる)

夕東風や 海の船ゐる 隅田川

季語:東風(こち)

雪解山 幾座雪崩の 痕ふかし

季語:雪崩(なだれ)

わが孫の 村嬢と群れて 入学す

季語:入学(にゅうがく)

さくら餅 籠の風流 つたへけり

季語:桜餅(さくらもち)

田楽や 山家に揃ふ 織部皿

季語:田楽(でんがく)

稚子の列 蝶がみちびき 蝶が追ふ

季語:蝶(ちょう)

夜桜の 雨夜咲き満ち たわわなり

季語:夜桜(よざくら)

夏の俳句:
秋の俳句:
冬の俳句:

霜月も 末の雨浸む 菊葎

季語:霜月(しもつき)

朝市に 磯もの多し 神無月

季語:神無月(かんなづき)

宵寝して 年越蕎麦に 起こさるる

季語:年越(としこし)

大寒の 入日野の池を 見失ふ

季語:大寒(だいかん)

雪の岳 空を真青き 玻璃とする

季語:雪(ゆき)

橿鳥の こぼす粉雪の 光り舞ふ

季語:粉雪(こなゆき)

霜に明け 殉教の像は みな濡れぬ

季語:霜(しも)

風花や 波路のはては 空青し

季語:風花(かぜはな)

冬天や 噴煙のほかに 雲二三

季語:冬の空(ふゆのそら)

冬凪の 檸檬色づく ほのかなり

季語:冬凪(ふゆなぎ)

ぬるるもの 冬田に無かり 雨きたる

季語:冬田(ふゆた)

父も来て 二度の紅茶や 暖炉燃ゆ

季語:暖炉(だんろ)

隅田川 見て刻待てり 年わすれ

季語:年忘(としわすれ)

宵寝して 年越蕎麦に 起さるる

季語:年越蕎麦(としこしそば)

鰭酒も 春待つ月も 琥珀色

季語:鰭酒(ひれざけ)

舌焼きて なほ寄鍋に 執しけり

季語:寄鍋(よせなべ)

塩鮭の 塩きびしきを 好みけり

季語:塩鮭(しおざけ)

凍豆腐 煮て佳き酒を 尽しけり

季語:凍豆腐(しみどうふ)

新年の俳句:

幕あひの さざめきたのし 松の内

季語:松の内(まつのうち)

三日晴れ 日輪海の 空をわたる

季語:三日(みっか)

甲斐の山 覚めず初日の 多摩郡

季語:初日(はつひ)

枯れざまの 揃ひし蘆や 初筑波

季語:初筑波(はつつくば)

ローランサン よき画家なりき 初暦

季語:初暦(はつごよみ)

鏡開 明日とはなりぬ 演舞場

季語:鑑開(かがみびらき)

獅子舞は 入日の富士に 手をかざす

季語:獅子舞(ししまい)

せはしなき 人やと言はれ 屠蘇を受く

季語:屠蘇(とそ)

座の紋の 梅も匂ふや 初芝居

季語:初芝居(はつしばい)

七十路は 夢も淡しや 宝船

季語:宝船(たからぶね)

成人の 日の大鯛は 虹の如し

季語:成人の日(せいじんのひ)

めでたさや 恵方詣の 酔ひ戻り

季語:恵方詣(えほうまいり)

初場所や 髪まだ伸びぬ 勝角力

季語:初場所(はつばしょ)

青丹よし 寧楽の墨する 福寿草

季語:福寿草(ふくじゅそう)

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著者 / Tommy Ikura

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