季語「春深し（はるふかし）」の解説と季語を使った俳句の例

春の季節の季語の一つである「春深し（はるふかし）」です。

春深し

「春深し（はるふかし）」は春の季語で、春がすでに進み、季節が本格的に春の中へと深まっている様子を表します。桜の花が散り、新緑が芽吹き、春の暖かさが日ごとに増して、自然界が春の終盤に差し掛かっていることを感じさせる時期です。春の到来に心が弾んでいた頃から、穏やかな春の深まりを味わう時期に移り変わることで、少し落ち着いた情緒や温かさが漂います。

季語「春深し（はるふかし）」を使った俳句の例です。

春深し　庭に新芽の　緑増し

解説: 春が深まり、庭に新芽がどんどん芽吹いて緑が増している様子を詠みました。

静けさに　春深き森の　鳥の声

解説: 静かな森の中、春が深まり、鳥のさえずりが響く様子を詠みました。

行く人も　春深きをば　惜しむ顔

解説: 春の深まりを惜しむかのように、去りゆく人の顔が少し寂しげに見える様子を詠みました。