山口青邨の俳句
山口青邨(やまぐち せいそん)が作者の俳句の中で、このサイトの季語の解説ページでご紹介している俳句の一覧を表示しています。
わらんべの 鐘つき逃ぐる 春深く
季語:春深し(はるふかし)
啓蟄の 蚯蚓の紅の すきとほる
季語:啓蟄(けいちつ)
捨て鍬の 次第に濡れて 春の雨
季語:春雨(はるさめ)
うすらひに 浮むともなく 落椿
季語:薄氷(うすらい)
卒業の 窓に垂れたり 絲桜
季語:卒業(そつぎょう)
若き父 鯛を釣り来と 雛まつり
季語:雛祭(ひなまつり)
一樹にして 森なせりけり 百千鳥
季語:百千鳥(ももちどり)
立冬や 手紙を書けば 手紙来る
季語:立冬(りっとう)
おろかなる 犬吠えてをり 除夜の鐘
季語:除夜(じょや)
一盞の ベルモット書斎 冬深し
季語:冬深し(ふゆふかし)
山初雪 やどりぎの毬 白くしぬ
季語:初雪(はつゆき)
松島の 人住む島の 冬がすみ
季語:冬霞(ふゆがすみ)
冬の靄 クレーンの鉤の 巨大のみ
季語:冬の靄(ふゆのもや)
みちのくの 町はいぶせき 氷柱かな
季語:氷柱(つらら)
おでんの灯 文学祭は 夜となりぬ
季語:おでん
外套の 裏は緋なりき 明治の雪
季語:外套(がいとう)
伯林の 時の襟巻 いまは派手
季語:襟巻(えりまき)
ストーブの 明るくなりて 椅子の影
季語:ストーブ
煙吐く 御用納の 煙出し
季語:御用納(ごようおさめ)
みちのくの 雪降る町の 夜鷹蕎麦
季語:夜鷹蕎麦(よたかそば)
寄鍋や むかしむかしの 人思ふ
季語:寄鍋(よせなべ)
わが頬に ふれてあたたか 枯芒
季語:枯芒(かれすすき)
初凪や 白髭橋は うすうすと
季語:初凪(はつなぎ)
初富士の かなしきまでに 遠きかな
季語:初富士(はつふじ)
名水の 湧きてあふるる 初茶の湯
季語:初茶湯(はつちゃのゆ)
羽子板の 役者の顔は みな長し
季語:羽子板(はごいた)
初旅の 靄にしづめる 葡萄郷
季語:初旅(はつたび)
初便り とは淡々の 恋ごころ
季語:初便り(はつだより)
左右より 松の梢や 初詣
季語:初詣(はつもうで)
たわたわと 降りくる鳩や 初不動
季語:初不動(はつふどう)

著者 / Tommy Ikura
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