季語「薄氷(うすらい)」の解説と季語を使った俳句の例

春の季節の季語の一つである「薄氷(うすらい)」です。

薄氷

季語の解説:

「薄氷(うすらい)」は春の季語で、春先に水面や地面に薄く張った氷を指します。春の陽気に誘われて少しずつ温かくなる一方で、朝晩にはまだ冷え込むため、わずかに氷が張ることがあります。薄氷は、春の訪れの儚さや、冬から春へと移り変わる繊細な瞬間を象徴しています。日が昇るとともに、薄氷はすぐに溶け去ってしまうため、その消えゆく一瞬の美しさが、春の儚さを強調します。

俳句の例:

季語「薄氷(うすらい)」を使った俳句の例です。

薄氷の 透ける川面に 光射し

解説: 薄氷が張った川面に光が射し込んでいる様子を詠みました。

朝冷えて 薄氷揺らぐ 池の鯉

解説: 朝の冷え込みで薄氷が張った池に鯉が泳ぎ、その動きで氷が揺れている情景を詠みました。

踏み割りて 薄氷の音 空に消ゆ

解説: 薄氷を踏み割ったときの、繊細な音が空に溶けていくような情景を詠みました。

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著者 / Tommy Ikura

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