季語「大試験(だいしけん)」の解説と季語を使った俳句の例

春の季節の季語の一つである「大試験(だいしけん)」です。

大試験

季語の解説:

「大試験」は春の季語で、進級や卒業を控えた学生たちにとって重要な学年試験や卒業試験を指します。一方、学期ごとの試験や比較的軽いものは「小試験」と区別されます。春は新学期や新生活を迎える準備の時期であり、この「大試験」はその節目を象徴するイベントです。試験に臨む緊張感や真剣さ、試験後の安堵感など、学生の生活を彩る重要な要素として、俳句ではその瞬間や情景を詠み込むことが多いです。桜や春風といった春の自然とともに描かれることがあり、試験を通して成長や新たな旅立ちを暗示する場合もあります。

季語を使った自作の俳句:

季語「大試験(だいしけん)」を使った俳句の例です。[1]

大試験 終わりの合図 我に返る

解説:大試験が終了した瞬間の心情を静かに描いています。「終わりの合図」という具体的な音や動きが、緊張感に満ちた試験の最中から日常に引き戻される感覚を巧みに表現しています。「我に返る」という結句は、試験に集中し切っていた精神状態から解放される瞬間のリアルさを感じさせます。余計な装飾がなく、簡潔な言葉で試験後の静寂とほっとした気持ちを伝えており、共感を呼ぶ俳句です。

大試験 友とあれこれ 山を張り

解説:試験直前の緊張感と学生たちの微笑ましい光景を描いています。「大試験」という言葉が、人生や学業の一大イベントとしての試験を示し、その特別な空気感を伝えます。「友とあれこれ」というフレーズからは、試験直前に友人と問題を予測し合う様子が生き生きと感じられ、共に挑む仲間意識や友情が垣間見えます。「山を張り」という結びは、予想を立てて挑む姿勢が、どこかユーモラスで人間味を感じさせます。全体を通して、試験という緊張感の中にも、友情や青春のひとときが詩情豊かに描かれた俳句です。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

季語「大試験(だいしけん)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

大試験 山の如くに 控へたり

作者:高浜虚子

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著者 / Tommy Ikura

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