季語「冬の雷(ふゆのらい)」の解説と季語を使った俳句の例

冬の季節の季語の一つである「冬の雷(ふゆのらい)」です。

冬の雷

季語の解説:

「冬の雷」は、冬季に発生する雷を指す季語です。夏の雷と異なり、冬の雷は鋭く短い音が特徴的で、その音が冬の冷たい空気に響き渡ります。この現象は日本海側の地域で多く見られ、雷とともに雪やみぞれが降ることもあります。俳句では、冬の雷を通じて、自然の力強さや不意に訪れる驚きを描写することが多いです。また、寒々しい冬の情景に突然響く雷音が、静寂の中に生まれる動的な瞬間を強調し、季節の厳しさや自然の不思議を詠む際に用いられます。

季語を使った自作の俳句:

季語「冬の雷(ふゆのらい)」を使った俳句の例です。[1]

聞こえくる 音分からずや 冬の雷

解説:「冬の雷」という季語を通して、不意に聞こえてきた雷鳴の音の謎めいた特質を描いています。「聞こえくる」という表現が、突然の雷鳴が静寂を破る瞬間を伝え、「音分からずや」という部分がその音の正体が掴めない不確かさや不安を感じさせます。冬の冷たく静かな空気の中で、雷の音が響く様子が鮮明に浮かび上がり、自然の不思議さや神秘的な一面を捉えています。俳句全体として、冬特有の静寂とその中での一瞬の動きを巧みに表現しており、読後に静かな余韻を残す一句です。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

季語「冬の雷(ふゆのらい)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

冬の雷 家の暗きに 鳴り籠る

作者:山口誓子

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著者 / Tommy Ikura

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