季語「寒の入(かんのいり)」の解説と季語を使った俳句の例

冬の季節の季語の一つである「寒の入(かんのいり)」です。

寒の入

季語の解説:

「寒の入(かんのいり)」は、二十四節気の一つである「小寒」から始まる期間を指し、本格的な寒さが到来する時期を表す冬の季語です。この時期は、暦の上で寒さのピークに向かう段階であり、厳しい冷え込みが自然や人々の生活に影響を与えます。俳句では、寒さの厳しさや、冬特有の風景、またその中での人々の工夫や日常の温かさを詠む際に用いられます。「寒の入」という言葉は、季節の変化を意識させるとともに、寒さの中で感じる生命力や温もりを強調する詩的な効果を持っています。

季語を使った自作の俳句:

季語「寒の入(かんのいり)」を使った俳句の例です。[1]

寒の入 ひりつく空気 吸い込めり

解説:寒の入りの厳しい冷たさを体感し、その冷たい空気を吸い込む瞬間を描写した作品です。「寒の入」という冒頭が、冬の寒さが本格的になる時期を明確に示し、「ひりつく空気」というフレーズが、その冷たさを直接的かつ感覚的に伝えています。「吸い込めり」という結びは、冷たさを恐れるのではなく、自然の厳しさを受け入れる積極的な姿勢を感じさせます。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

季語「寒の入(かんのいり)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

月花の 愚に針立てん 寒の入り

作者:松尾芭蕉の

よく光る 高嶺の星や 寒の入り

作者:村上鬼城

プロフィール画像

著者 / Tommy Ikura

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