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季語「御降り(おさがり)」の解説と季語を使った俳句の例
新年の季節の季語の一つである「御降り(おさがり)」です。
御降り
「御降り」とは、新年の初めに降る雨や雪を指す新年の季語で、神聖な意味合いを持つ特別な降雨・降雪です。この言葉には、自然からの新しい年の恵みや祝福が込められており、浄化や再生の象徴として扱われます。「御降り」は、正月の静けさと共に、新しい年への期待や希望を表す場面で使われることが多いです。俳句では、雨や雪そのものの情景を描写するほか、それがもたらす空気感や心情の変化を詠む際に効果的に用いられます。清らかで厳かな雰囲気を伴うこの季語は、新年の穏やかさや喜びを表現するのに適しています。
季語「御降り(おさがり)」を使った俳句の例です。[1]
御降りが 濡らし参道 歩みゆく
解説:「御降り」という新年特有の神聖な雨が降り注ぎ、濡れた参道を静かに歩く情景を描いています。「濡らし参道」という描写が、雨の静けさや新年の厳かな雰囲気を効果的に表現しており、その中を歩む姿が、静謐な時間を際立たせています。全体を通して、新年の雨がもたらす清らかさと、参道という場所が持つ神聖さが融合し、俳句に深い趣を与えています。この句は、雨の音や参道の静けさを想像させるだけでなく、新しい年への一歩を踏み出す心情も感じさせる、美しい情景描写の一句です。
季語「御降り(おさがり)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
まんべんに 御降受ける 小家かな
作者:小林一茶
御降りの 雪にならぬも 面白き
作者:正岡子規
お降りや 新藁葺ける 北の棟
作者:室生犀星
御降りの 松青うして あがりけり
作者:石田波郷
隠れ住んで 此御降や 世に遠し
作者:夏目漱石
お降りや 竹深ぶかと 町のそら
作者:芥川龍之介
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著者 / Tommy Ikura
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