季語「今朝の春(けさのはる)」の解説と季語を使った俳句の例

新年の季節の季語の一つである「今朝の春(けさのはる)」です。

今朝の春

「今朝の春」は「初春(はつはる)」の子季語です。

季語の解説:

「今朝の春」は、元旦の朝を指す季語で、新しい年の始まりを象徴する言葉です。この日はまだ冬の寒さが残る中でも、春の兆しや希望を感じさせる特別な朝として詠まれます。元旦ならではの清々しさ、静けさ、新たな気持ちがこの季語には込められています。俳句では、元旦の朝の静寂や、初日の出、自然の小さな変化を描くことで、新しい一年の始まりへの期待感や、心機一転の情感を表現します。「今朝の春」は、人々が新たな年を迎える喜びや決意、自然の美しさを詠む際に多く用いられる季語です。

季語を使った自作の俳句:

季語「今朝の春(けさのはる)」を使った俳句の例です。[1]

漂える 雑煮の香に 今朝の春

解説:新年の朝の特別なひとときを、雑煮の香りという具体的で親しみやすい情景を通して表現しています。「漂える」という動詞が、穏やかに漂う香りの様子を効果的に描写しており、その香りが新年を迎える家庭の温かさや喜びを感じさせます。「今朝の春」という季語で、元旦の新鮮で清々しい雰囲気が鮮やかに締めくくられており、全体として日常の中にある新年の喜びをしみじみと味わう一句です。

有名な俳句、著名な俳人の俳句:

季語「今朝の春(けさのはる)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

酒もすき 餅もすきなり 今朝の春

作者:高浜虚子

庭訓の往来 誰が文庫より 今朝の春

作者:松尾芭蕉

プロフィール画像

著者 / Tommy Ikura

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