季語「楪(ゆずりは)」の解説と季語を使った俳句の例

新年の季節の季語の一つである「楪(ゆずりは)」です。

季語の解説:

「楪(ゆずりは)」は、新年の飾りに用いられる常緑樹で、古くから正月飾りとして用いられてきました。楪は新しい葉が出ると古い葉がそれに譲るように落ちる特徴を持ち、世代交代や家系の繁栄を象徴しています。新年に楪を飾ることは、家族の繁栄や子孫の発展を願う意味があり、特に家族や家庭の幸せの象徴とされています。俳句では、「楪」を通じて新年の祈り、家族の絆、繁栄の願いが表現されます。

俳句の例:

季語「楪(ゆずりは)」を使った俳句の例です。

楪の 葉重なりあう 幸せかな

解説:楪の葉が重なり合う様子を、家族や人々の幸せと重ね合わせて詠んでいます。新年の平和や絆を象徴し、互いに寄り添いながら迎える喜びが感じられる句です。

日が落ちて 楪の影 長く伸び

解説:日が落ちていく中で、楪の影が地面に長く伸びる様子を詠んでいます。新年の夕暮れに静けさが漂い、影の長さが時間の流れや家族の繁栄への願いを感じさせます。影の長さが、家族の未来への思いを重ねるような情景を生み出しています。

楪と 家族の思い 重ねつつ

解説:新年に飾られた楪に、家族の思いを込めている様子を詠んでいます。楪が持つ「家族の繁栄」「世代交代」の象徴と共に、家族一人ひとりの思いが重なり合い、新年の祈りとして表現されています。家族の温かさや絆、穏やかな年を願う気持ちが伝わってくる句です。

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著者 / Tommy Ikura

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