季語「七種(ななくさ)」の解説と季語を使った俳句の例

新年の季節の季語の一つである「七種(ななくさ)」です。

七種

季語の解説:

「七種(七草)」は、正月の七日に「春の七草」を入れた粥(七草粥)を食べて無病息災を祈る習わしに由来します。春の七草には、セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロがあり、これを新年の七日に刻んで粥に入れ、健康と長寿を願います。七草粥は、お正月のごちそうで疲れた胃を休める効果もあるとされ、栄養豊富な草が体を整え、新しい年を清らかに始めるための食事でもあります。俳句では「七種」を用いることで、新年の健康への祈りと、清らかな気持ちを表現します。

俳句の例:

季語「七種(ななくさ)」を使った俳句の例です。

七種の 香り広がる 朝の膳

解説:七草の香りが、朝の食卓に広がる情景です。新年の朝に七草粥を作り、無病息災を願う習わしが表現されています。さわやかな香りが、正月の祝いの後の清らかな気持ちを伝えています。

刻む音 七種の香り 朝を満たす

解説:七草を刻む音が朝の静けさに響き、その香りが空気に広がっていく様子を詠んでいます。新年の朝に健康を願う心が伝わり、清らかな新年の始まりが感じられます。

息白く 炊き上がり待つ 七種粥

解説:寒い朝、息を白くしながら七草粥が炊き上がるのを待つ情景です。冬の寒さと、温かい七草粥を待つ心が表現されており、新年の健康を願う気持ちが感じられます。寒さの中での温もりを描くことで、新年の清々しさと心地よさが詠まれています。

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著者 / Tommy Ikura

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