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季語「小春(こはる)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「小春(こはる)」です。
小春
「小春(こはる)」は、冬の初め、特に11月頃の穏やかで暖かい日和を表す季語です。日本では「小春日和」という表現で親しまれており、冬の冷たさの中に感じられる春のような穏やかさを象徴します。静かな日差しや柔らかな暖かさが一時的に訪れる様子が、「小春」という言葉に込められています。俳句では、冬の厳しさの合間に訪れる安らぎや希望、またその短さや儚さを詠むことが多く、日常の中にある静かな幸福感や自然の移ろいを描く際に用いられます。この季語は、冬の中の温かみを感じさせる象徴的な存在です。
季語「小春(こはる)」を使った俳句の例です。[1]
小春日に 家事を休んで うたた寝を
解説:小春日和の穏やかな暖かさの中で、日常の忙しさから解放されるひとときを描いています。「小春日に」という冒頭が、冬の中に訪れる春のような穏やかな日和を鮮明に感じさせ、「家事を休んで」という行動が、ほっと一息つく日常の温かみを表現しています。「うたた寝を」という結びが、その暖かさに包まれて過ごす静かな幸福感を巧みに伝え、読後に穏やかな安らぎを与えます。
季語「小春(こはる)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
小春日の 章魚は真赤に 染められし
作者:川端茅舎
小春日の をんなのすはる 堤かな
作者:室生犀星
要害の 城や小春の 旧山河
作者:河東碧梧桐
著者 / Tommy Ikura
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