季語「福寿草（ふくじゅそう）」の解説と季語を使った俳句の例

新年の季節の季語の一つである「福寿草（ふくじゅそう）」です。

福寿草

「福寿草」は、春の訪れを告げる花で、黄色い花が早春に咲きます。日本では、花の名前に「福」と「寿」が含まれていることから、幸福と長寿を象徴する縁起の良い植物とされ、新年の飾りやお祝いの席で親しまれています。明るい黄色の花が冬の冷たさの中で咲く姿は、希望と生命力の象徴でもあります。俳句では、「福寿草」を通して新しい年への喜びや清々しさ、幸福と長寿を願う気持ちを表現します。

季語「福寿草（ふくじゅそう）」を使った俳句の例です。

福寿草 黄金の色に 福を呼ぶ

解説：福寿草の鮮やかな黄金色の花が、新年の福を集めるかのように輝く情景です。新年の喜びと、福寿草の花がもたらす縁起の良さが表現されています。明るい色が希望と豊かさを象徴し、福寿草が新しい年にふさわしい花であることが伝わってきます。

陽射し受け 福寿草咲く 凍る土

解説：冷たい土の上で、福寿草が陽射しを受けて咲き始める様子が描かれています。新年の寒さの中にも春の訪れを告げるような希望が感じられる句です。寒さに負けず咲く福寿草が、新しい年の力強い始まりを象徴しています。

手を合わせ 年を祝うや 福寿草

解説：福寿草の前で手を合わせ、新年を祝う様子が詠まれています。福寿草に込められた幸福と長寿の願いが感じられ、新年の厳かな心持ちが表現されています。自然の中にある福寿草が、新年の祝福にふさわしい存在として感じられる句です。