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季語「冬の日(ふゆのひ)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「冬の日(ふゆのひ)」です。
冬の日
「冬の日」は、冬の冷たい空気の中で弱々しく、短い時間だけ照らす日の光を指す季語です。この光は夏の力強さとは対照的で、温もりを与えながらも儚さを感じさせます。俳句では、冬の日の弱々しい光を通して季節感や時間の移ろいを描いたり、寒さの中でのささやかな温もりを表現することが多いです。また、自然の中での日差しの加減や、日が沈む早さなどを背景に人間の心情を重ねることもあり、情感豊かな情景を描写する際に使われます。
季語「冬の日(ふゆのひ)」を使った俳句の例です。[1]
冬の日の 干した洗濯 冷たけり
解説:「冬の日」という季語を通して寒さの中での日常の一コマを描いています。冷たい冬の日差しの中、干した洗濯物が凍えるように冷たいままである情景が浮かびます。俳句全体からは、冬の寒さが日常生活にどのように影響しているのかが巧みに伝わってきます。また、「冷たけり」という締めが、手に触れる冷たさを実感として表現しており、寒さの中での日常の厳しさや季節感をしみじみと感じさせる作品です。
季語「冬の日(ふゆのひ)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
冬の日や 馬上に氷る 影法師
作者:松尾芭蕉
山寺や 冬の日残る 海の上
作者:夏目漱石
やはらかき 餅の如くに 冬日かな
作者:高浜虚子
金輪際 牛の笑わぬ 冬日かな
作者:飯田蛇笏
ながれゆく 水草もあり 冬日暮る
作者:中村汀女
著者 / Tommy Ikura
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