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俳人別俳句一覧
水原秋桜子(秋櫻子)の俳句
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水原秋桜子(秋櫻子)の俳句の中から個人的に選出した俳句です。
春の俳句
夕東風や 海の船ゐる 隅田川
夏の俳句
日焼け顔 見合ひてうまし 氷水
旅の夜の 目覚めわびしき 蚊火ひとつ
降り足らぬ 夕立の沖へ 夜焚舟
葛城の 雲のうながす 雨蛙
郭公や 浅間の裾が 雲を出づ
朝の蝉 富士のくれなゐ 褪せゆけり
秋の俳句
秋寂びし 苔踏ませじと 門をとづ
鯊釣や 不二暮れそめて 手を洗ふ
啄木鳥や 落ち葉を急ぐ 牧の木々
遠空を 染むる花火や 盆芝居
旅びとに 斎の柚味噌や 高山寺
慈悲相の 一面照らふ 薄紅葉
冬の俳句
俄か寒 おでん煮えつつ ゆるびけり
落ち葉焚く けむりまとひて 人きたる
隅田川 見て刻(とき)待てり 年わすれ
武蔵野の 空まさおなる 落葉かな
星空を 闇とは見せつ 酉の市
古りし宿 柊挿すを わすれざり
新年の俳句
甲斐の山 覚めず初日の 多摩郡(ごほり)
幕あひの さざめきたのし 松の内
七福神 めぐり了(そば)んぬ 日和得て
( Written by buzz )
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